抜け毛と活性酸素には密接な関係があります。活性酸素は、私たちの体内で生成される酸素の一部が通常よりも活性化されたもので、適量であれば免疫機能として細菌などから体を守る役割を果たします。しかし、過剰に発生すると細胞を傷つけ、老化やさまざまなトラブルの原因となります。
特に頭皮や髪の毛にとって、活性酸素は以下のような悪影響を及ぼし、抜け毛や薄毛の原因となると考えられています。
- 頭皮の血行不良による抜け毛・薄毛: 活性酸素が増えると、頭皮の血管や細胞がダメージを受け、血流が悪くなります。髪の成長に必要な酸素や栄養が毛根に行き渡らなくなり、毛根が弱って髪が細くなったり、抜けやすくなったりします。
- 毛母細胞の働きを弱める: 活性酸素は、髪の毛を作り出す毛母細胞の働きを阻害します。毛母細胞が正常に機能しなくなると、健康な髪の成長が妨げられ、抜け毛が増えることにつながります。
- 頭皮の硬化・乾燥による老化: 活性酸素は頭皮のコラーゲンを破壊し、弾力を失わせます。これにより頭皮が硬くなり、血流がさらに悪化し、髪の成長を妨げる悪循環が生じます。また、活性酸素による皮脂の酸化が進むと、頭皮の乾燥が進み、フケやかゆみの原因にもなります。
- 白髪の増加: メラニン色素を作る「メラノサイト」という細胞は、活性酸素に非常に弱い性質があります。活性酸素が蓄積されることでメラノサイトの働きが低下し、髪に色がつけられなくなり、白髪が増加します。
- 頭皮の炎症や臭いの発生: 活性酸素は頭皮の皮脂を酸化させ、「過酸化脂質」というベタつきや臭いの原因となる物質を作り出します。これが毛穴に詰まると、炎症を引き起こし、かゆみや赤み、ニキビのような吹き出物ができることがあります。
活性酸素が過剰になる主な原因:
- 加齢: 年齢とともに、体が本来持っている活性酸素を取り除く「抗酸化力」が低下します。
- ストレス: ストレスは体内で活性酸素を発生させます。
- 紫外線: 紫外線は頭皮に悪影響を及ぼし、活性酸素を増やします。
- 喫煙・飲酒: タバコに含まれるニコチンは毛細血管を収縮させ血行不良を招き、活性酸素の生成を促進します。過度なアルコール摂取も活性酸素の生成につながります。
- ヘアカラーやパーマ剤: ヘアカラー剤などに含まれる過酸化水素は、活性酸素の一種であり、頭皮や髪に残留して酸化を促進することがあります。
対策:
活性酸素による抜け毛を防ぐためには、以下のような対策が有効です。
- 抗酸化作用のある食品を摂取する: ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール、ファイトケミカルなど、抗酸化作用の高い食品を積極的に摂ることが大切です。
- ストレスを軽減する: 適度な運動、十分な睡眠、リラックスできる時間を持つなど、ストレスを溜めない工夫をしましょう。
- 紫外線対策を行う: 帽子をかぶる、日傘をさすなどして、頭皮への紫外線の影響を減らしましょう。
- 生活習慣の改善: バランスの取れた食事、適度な運動、禁煙、節度ある飲酒を心がけましょう。
- 頭皮ケア: 頭皮マッサージで血行促進を図ったり、活性酸素除去効果のある成分が配合されたシャンプーや育毛剤を使用するのも良いでしょう。
活性酸素は、抜け毛だけでなく全身の老化にも関係しているため、日頃から活性酸素を増やさない生活を心がけることが、健やかな髪と体の維持につながります。
